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膝の靭帯損傷

 
  2019/04/19
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膝の靭帯損傷について

まず、膝には4つの靭帯があります。

前十字靭帯(ACL)

後十字靭帯(PCL)

内側側副靭帯(MCL)

外側側副靭帯(LCL)

これらは膝を安定させるのにとても重要な組織です。

それぞれの靭帯の役割を大まかに説明すると、

前十字靭帯(ACL)は、脛骨が大腿骨に対して前方に動かないように制御しており、膝の回旋の際にもぐらつかないように制御しています。また運動時など膝のバランス感覚を保つための役割もあります

後十字靭帯(PCL)は、脛骨が大腿骨に対して後方へ動かないように制御しています。また膝を曲げる際に膝から下を内向きに誘導し、膝の軸のような役割もあります。

内側側副靭帯(MCL)が、膝の内側の安定性を保ち、膝の外反(X脚)方向の動きを制御しています。

外側側副靭帯(LCL)は膝窩筋や膝窩腓骨靭帯と合わせて後外側機構と呼ばれています。主に膝の外側や外旋の安定性を保ち、膝の内反(O脚となるような方向に制御しています)

次に各靭帯がどのような時に損傷してしまうのか、を簡単に説明していきます。

前十字靭帯(ACL)はジャンプの着地時やスポーツなどで行うターン動作(切り返し)やストップ動作、タックルなどの衝突などで膝に急な外力が加わって損傷します。前十字靭帯(ACL)の単独の損傷よりも内側側副靭帯(MCL)や半月板の損傷を合併していることが多いようです。

後十字靭帯(PCL)は交通事故や膝の前からの大きな力が加わり損傷します。

内側側副靭帯(MCL)は、スキーや接触プレーが多いスポーツなどで膝の外側から内側への外力や膝に外反・外旋の動きが強制されたときに緊張し損傷します。内側側副靭帯(MCL)は単独での損傷も多いのですが、前十字靭帯(ACL)や後十字靭帯(PCL)、内側(外側)半月板の損傷も合併することが多いです。ACL・MCL・半月板の損傷を合併したものを不幸の三徴と言ったりもします。

外側側副靭帯(LCL)は、膝の内側から外側への外力や膝が伸展した状態での外旋力が加わって損傷します。

どの靭帯の損傷でも、放っておくと膝の変形を早めたり、半月板を痛めたりするリスクが高まります。

次に各靭帯を損傷した場合にどのような症状が出るか

前十字靭帯(ACL)を損傷した場合

損傷した直後は膝の腫れや強い痛みがあり、痛みで動けないときもあります。切れてしまった場合には、ブチっと音が聞こえることもあるようです。膝の不安定性や不安感、膝崩れ現象があります。ACLは関節内の靭帯で、他の部位からの結構が乏しい靭帯です。そのため自然治癒することは難しく、手術でも直接縫合しても血流が途絶したままで癒合しにくい特徴があるので、腱の移植による靭帯の再建術が主流のようです。また2~3週間しても痛みが継続する場合や治療をしていても運動時に膝崩れ現象が起きる場合には、半月板の損傷や関節軟骨の損傷などを合併している可能性があるため再検査を受けることが大事になります。アスリートの方や高いレベルでのスポーツを行う場合には手術が必要になります。保存療法の場合では、ACL自体の機能回復は難しくケガをする前以上のパフォーマンスを行うことは難しくなります。保存療法を行う場合には、ADLの回復や、筋力の維持や強化などが主な目的となります。

後十字靭帯(PCL)を損傷した場合

PCLの損傷は、症状があまり出ていない場合もあり、気づかなくてそのままの方もいることもあります。損傷時には関節内出血が起こり、膝が腫れてきます。慢性期で症状がない場合は靭帯の緩みも軽く安定している状態なので特に大きな問題はないですが、階段など膝を屈曲した状態で不安定性が出現し膝蓋骨周辺に痛みがあり改善しない場合はPCLが損傷し膝に後方への緩みが出ている可能性が考えられます。後十字靭帯の損傷は前十字靭帯(ACL)と比べて靭帯が太く、後方の血流のよい場所に靭帯があるため靭帯の修復が行われやすいのではないか?と言われています。損傷の中には後外側支持機構の損傷を合併していることもあります。

内側側副靭帯(MCL)を損傷した場合

この部分の損傷は、内側関節部に一致した圧痛、腫脹、熱感、荷重時に外反動揺性、関節血腫などが起きます。

内側側副靭帯(MCL)の損傷は程度によって3つに分類できます。

Ⅰ度:健側と比較して動揺性はなく、靭帯部の圧痛が主。

Ⅱ度:伸展位の外反動揺性(-)、30°屈曲位で外反動揺性(+)

Ⅲ度:伸展位の外反動揺性(+)、30°屈曲位で外反動揺性(+)

Ⅰ度~Ⅱ度の損傷は一般的には保存療法を取られることもありますが、Ⅲ度の損傷や前十字靭帯(ACL)や半月板の損傷を合併している場合では手術が行われることもあるようです。

外側側副靭帯(LCL)を損傷した場合

単独の損傷はあまりありませんが、後十字靭帯(PCL)の損傷を合併すると膝関節の後外側回旋不安定症を引き起こします。

靭帯の損傷した場合、復帰にはどれだけ早くても半年以上はかかってしまいます。また保存療法では、緩みやすい状態が残りやすくなってしまいます。

ケガを100%防ぐことは難しいかもしれませんが、ケガをしないようにメンテナンスやケアをしていく努力は必要じゃないかと思います。膝の状態は股関節や足関節の影響も色濃く受けてしまいます。痛めやすいと思われる方や少しでも心配な方は一度ご相談ください!

当院では、ケガに対しての施術だけでなく、予防や再発防止にも力を入れています。医療機器も豊富ですので困っている皆様の力に少しでもなれたらと思っています。

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