松江市の整骨院。交通事故治療、骨盤矯正治療や整体などお任せ下さい

PCR検査ってどんな検査?またほかの検査(抗原・抗体検査)との違いは何?

 
  2021/02/16
WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -

Q・ 新型コロナ判別のPCR検査ってどんな検査ですか?またほかの検査(抗原・抗体検査)との違いは何ですか?

A・ ポリメラーゼ連鎖反応(Poiymerase Chain Reaction)の頭文字から名付けられました。簡単に言うとウイルスの持つDNAのコピーを増やす技術を応用して、新型コロナウイルスの存在を調べる検査です。DNAの遺伝情報には、構成する4つの物質にコロナウイルス特有の「並び方の決まり」がある部分(標的部分)があり、それを見ることで、ウイルスのものか判別することができます。

(ウイルスの場合DNAでなくRNAですが、分かりやすく表現するためDNAと明記しております)

検査手順

① 検体の中の標的部分に反応し、コピーを作る物質と酵素、試薬を投入

② 検体を決められた温度に加熱・冷却すると、標的部分にコピーを作る物質が付着し酵素の働きでDNAコピーが作られる

③ コピーができたところで高温にすると標的部分とコピーでできたDNAが分離する

④ ②から③を繰り返し行う

ことでネズミ算的にコピーが増幅していくのがPCR法による検査方法です。
……と、ここで疑問ですよね?なぜ増幅させないといけないのでしょうか?
仮に検体にごく僅かのウイルスしかいなかった場合、目視(顕微鏡)で判定とかしていたら見逃され陰性と判断されてしまうかもしれません。そんな検査は当てになりませんよね。そもそもその検体にウイルスがいるかどうかも分からない訳で、やり方次第では途方もない時間がかかります。
そのようなことのないように、PCR法を用い短時間でかなりの数(最初の数より10億倍~1兆倍と言われています)までDNAを増幅させ容易に判断できるほうが精度はアップします。そういった意味ではPCR検査は比較的高感度な検査方法であると言えます。

 

しかし、検査というものは100%完璧に白か黒か判断できるものは存在しない!!ということを知っておく必要があると思います。これは、あるお医者様のブログで読んだことがある1文ですが、「検査というものは、連続性のある数値などを一番都合の良いところで区切って、それより大きい(小さい)ものを異常とする」と決めていることなので完璧ではない、とのことです。
コロナウイルスのPCR検査で、偽陽性・偽陰性が出てしまうのも、そもそも検査自体がそういった性質を持ち合わせていることを理解しておかないと間違えた認識になってしまうかもしれません。
コロナウイルスの陽性判断を取り決めているPCR検査マニュアルでは、上記した検査手順の②~③を繰り返し行う、という工程を40セット行うと定められております。そこに統計的に考えられうる適切な数値を指標(増加したDNAコピーの数)として決めて判断しています。これが「一番都合の良いところで区切って、それ以上を異常とする」数値という訳です。
例えば、検体の中にウイルスがたくさんいたら、スタート時の数が多いのでネズミ算的に増加すると40セットより早い段階でDNAのコピーの数が決められた指標より多くなり『陽性』と判断します。反対に全くウイルスがいなかったら40セット繰り返しても数はゼロとなり『陰性』と判断できます。この場合は何の問題もありません。
しかし、ごくごく微量のウイルスが検体にいた場合、40セット試行した時に指標に近くはなるがそれを超えない場合も考えられます。この場合はウイルスがいたにも関わらず『陰性』と判断されます。
また、PCR検査はウイルスの活動を検査しているのではなく、増幅させたDNAを検査しているため、ウイルス自体が生きていても死んでいてもDNAは増幅できてしまうので『陽性』と判断される可能性もあると報じられています。

 

他には検体の採取の場所(鼻の奥、喉の奥、唾液など)によってウイルスの数に違いが出ることが分かってきていますし、感染後の経過時間によって、採取する検体内のウイルス数の変化が大きいことも分かってきています。
決められた枠内で判断していても、わずかな一定数の例外は存在するようです。なので、今以上にコロナウイルスの詳細が分かってきたら、今決めている「一番都合の良い数値」は変わっていくことも十分考えられると思います。柔軟な考えや臨機応変な今後の対応も必要になりそうですね。
また、現在の報道では、「感染」や「陽性」「発症」を混同して報じており、おかしな感じになってしまっています。
仮にコロナウイルスが体内に入ってしまっても=感染ではありません。
生体内でウイルスが増殖し何らかの症状(発熱、倦怠感、鼻水など)が出た(発症した)タイミングが=感染です。
なので、PCR検査で陽性反応が出たが無症状の方も=感染ではないのです。
ただ、コロナウイルスが今までのものとは違い、発症前にウイルスを飛沫させたりする可能性があるため、そのあたりがごちゃごちゃになってしまってますね。やっかいな敵が現れたもんです。

 

他の検査(抗原検査)

抗原検査は「今現在の感染を調べる」検査です。抗原とは生体内に取り込まれると免疫反応が起きる物質の総称で、細菌やウイルスの場合は、それらが持つ特有のたんぱく質に免疫が反応します。
この場合はそのたんぱく質=「抗原」です。抗原に反応する抗体を使い、検体内にウイルスがいた場合その抗体が集中して集まる性質を利用し検査します。
PCR検査のように増幅させない分検体の量が必要になることと、ウイルス数が少ないと検出できない場合がある(偽陰性)ため陽性時の信頼度は高いですが、陰性時は信頼度が低いためPCR検査との組み合わせなどが好ましいとされています。
ちなみにアレルギー反応も自己免疫が反応しておこるので、花粉症の方は花粉が、卵アレルギーの方は鶏卵がアレルギー物質=(抗原)になるんですよ。

他の検査(抗体検査)

抗体検査は過去に感染したことがあるかを検査する方法です。感染後1~2週間から体内で増加していきます。自己免疫が、感染したウイルスに対抗する武器(抗体)を作るのですが、有効な武器を探し作り上げるまでに時間がかかるため、感染直後にする検査には不向きです。
また、ほかのウイルス性の風邪にも反応してしまう(偽陽性の)場合もあります。献血での血液を抗体検査でサンプリングして、主に無症状の
症例を把握したりと、公衆衛生的に使用されることが多いとされています。

この記事を書いている人 - WRITER -

Copyright© エビス整骨院 | 島根県松江市 , 2021 All Rights Reserved.

今すぐご予約の方はこちら!