睡眠と疲労の関係性について
睡眠と疲労について
今、疲れている人?と聞くとどのくらいの人が疲れていると答えるでしょうか?
日々の生活の中で疲労を感じているという方は多いと思います。
疲労と言っても様々で、たくさんスポーツや運動を行い疲れる疲労、毎日の仕事などの疲労、嫌なことなどからくるストレスなどの疲労、暑さや気候の変動や季節の変化などからくる疲労。色んなとこから疲労はやってきます。
疲労を感じたことがないという人は少ないと思いますが、それでも同じように仕事や運動をしたのに自分は疲れているけど、他人は元気そうだなどと感じたことがある人も多いと思います。この違いはどこから来るのか?
人間は人生の3分の1を寝ているという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。人はなぜ寝る必要があるのか?それは簡潔に言うと寝ている間にその日に受けた肉体的、精神的ダメージを回復させているという風にとらえてもらうのが一番簡単だと思います。
つまり睡眠をとるということは身体や心の機能を回復させるということ。逆に睡眠時間が足りなければ身体や心の機能のダメージを回復させることが出来ず、蓄積していくとことになります。疲労が蓄積し続けると機能が低下し、身体を痛めやすくなってしまったり、痛めたところがなかなか良くならなかったり、仕事や作業をしていても効率が上がらず時間ばかりが過ぎてしまいます。
人間は起きて活動している間、仕事をしているとき、スポーツの練習や試合をしているとき、町を歩いているときなど基本的に無意識のうちに緊張状態になっていることが多いようになっています。
例えばデスクワークやスマホなどを見る時間が現代の生活、ストレスの多い社会生活が非常に長くなってきて自律神経の交感神経が興奮している時間が長い傾向があります。自律神経は常に身体を調整しているので、緊張状態が長い状態だとまず自律神経が疲れてきます。そうすると身体の中で活性酸素が発生し、疲労を感じさせる物質が増加して身体が疲れたと認知します。身体は疲れを認知すると休息したくなるように出来ています。
体内には疲労を回復させるための物質も発生し、酸化・損傷した部分をいつも修復していきますが、この回復機能が追い付かないとどんどん疲労が蓄積するといったことが起きてきます。
疲労の一番厄介なところは目に見えるものではなく本人が自覚して初めて感じるもののためなかなか他人からもわかりづらく、本人でさえ自覚することができないときがあるためどうしても蓄積しやすいという特徴があります。
他人からみて明らかに疲労しているのがわかる場合はかなり蓄積している可能性があります。疲労はある程度蓄積してから症状として現れるのですが、症状が出る前に何とか対処しておきたいところです。どういった症状・感覚が疲労のサインか簡単にというと集中力がなくなる、飽きるなどの感覚です。
☑仕事をしていても効率が落ちた
☑考えがまとまらなくなってきた
☑身体がだるい
☑肩が凝ったり、腰が重くなってきた
などの感覚が出てきた場合、これらは身体が疲れてきたから休みましょう!というサインです。
長時間のデスクワークや勉強などをしていて、休息や気分転換などをこの感覚が出てきたタイミングで行うことにより疲労を軽減させることが出来ます。
しかし、おそらくこの段階で休息や気分転換を行っている人は少ないのではないでしょうか?多くの方がこんなものだと思い、そのまま仕事や作業をキリのいいところまで・・・と続けているのではないか思います。そしてそのままやり過ごしてると次には眠たいなー、とか横になりたいなーというもっと本格的に休みたい欲求が出てきます。
脳はたくさんの神経細胞の集合体、長時間のデスクワークや同じ作業などを行うと脳の同じ部分への負担が多いためその部分に負担が集中します。そうするとその部分を休ませようとするためにその作業が飽きた!という感覚を感じるようになっています。飽きた状態だと集中力が落ちたり、ぼーっとしてしまうことが多くなります。
そしてそれらの感覚をやり過ごしていると今度は強制的にその作業をストップさせようと眠気が襲ってきます!身体の仕組みはうまいこと出来ています。脳が身体を休めようと信号やサインは無視することが出来ますが、やり過ごしていると心身の不快感や痛みといった疲労が生じてきます。そして疲労が蓄積されていき回復がどんどんと追い付かなくなってきて痛みや不調などの症状として現れてきます。そうなると最初に述べたように機能が低下します。身体を何気ないことでも痛めやすくなったり、作業を進めるために無理していたはずが、逆に効率が落ちてしまったり、病気にもつながりやすくなってしまいます。あまり良いことはないですよね。
疲れているのに疲れを感じないときってあると思います。結構無理したけど意外と自分って元気だから大丈夫!なんて人もいるかと思います。しかし全く疲労していないというよりはもしかすると疲れを感じないようなことになっているという場合があります。
例えば、ものすごくしんどい仕事をしていたり、期日や仕事量が多かったり、文句や嫌なことを言われ続けたり、ストレスも溜まり肉体的にも精神的にまいってしまいます。しかし取り組んでいたことが、大成功し達成感を感じ周りからも褒められたりするとその疲れが吹っ飛んでしまうということは多くの人が大なり小なり経験があるのではないでしょうか?これは疲れを感じていないだけでそれまでの疲労というのは確実に存在しています。
達成感ややりがいなどが大きいと疲労がその陰に隠れて認識できなくなってしまい、疲労を感じないという錯覚に陥ります。疲労を自覚出来ていなくてもしっかり休めていれば問題ないかもしれません。しかし自分は疲れていないんだとか疲れにくい体質なんて勘違いしてしっかり休息を取らずにいるとどんどん疲労は蓄積していきあとで大きな問題となってでてきてしまいます。自分は疲れていないと感じていても日ごろの作業や仕事量などを考えてみて自分が疲れていないのだろうか?と振り返ってみてくださいね。
疲労の蓄積は突然様々な症状を引き起こしやすくなりますので、定期的に体のケア・メンテナンスを怠らないように気を付けましょう!