椎間板ヘルニア
腰痛は、腰に痛みや炎症などを感じる状態をいいます。
こ…腰が、痛い…。
ギク子
腰は全身の要です!無理をすると重症化する恐れもあるので、痛みを感じたら早目に対処しましょう!
院長
≪腰痛の原因≫
◎長時間座る・立つ・中腰でいるなど、同じ姿勢でいることによる筋肉の緊張、血流不良
◎運動不足・筋肉の衰えによる筋力低下
◎過度な運動による筋肉の疲労
このほかにも様々な原因により、多くの人が腰痛に悩まされています。
◎腰部椎間板ヘルニアとは?
背骨は、椎骨という骨の連続で構成されています。その椎骨と椎骨の間にある緩衝材的な役割を持つ椎間板がありますが、何らかの理由で飛び出してしまい、近くの神経を圧迫し腰やお尻、下肢に痛みやしびれを引き起こします。
よくヘルニアという言葉を聞きますが、腰などのヘルニアは椎間板ヘルニアというもので背骨と背骨の間にある椎間板というクッションの中にある髄核というのが椎間板から飛び出して神経を圧迫し症状が出るものです。
左右に偏った姿勢やバランスのまま長時間過ごしたり、過ごしていると椎間板に負担がかかり、椎間板のおんなじ場所に負担がかかって髄核が飛び出してヘルニアになります。
ヘルニアの好発部位は腰部と頸部です。胸部は肋骨や胸郭が存在するため、椎間関節自体の動きが制限されるので起きにくいとされています。頸部に関しては頸椎ヘルニアを参照ください。
腰部椎間板ヘルニアの症状について!必ず確認したい3つの症状
症状1・立っていても座っていても少しの時間で腰や足が辛くなる
症状2・前かがみの姿勢をとると痛みが増強する
症状3・せきやくしゃみをすると痛みが出る
腰部椎間板ヘルニアの原因
20~40代の比較的若い方が発症されることが多い疾患です。重労働や頻回な荷物の運搬など負荷が多くかかる作業や、そのような作業の多い仕事に従事されている方に多く見られます。
椎間板に圧迫力がかかり、椎間板の内側の中央にある髄核が外側の線維輪を突き破って飛び出して神経を圧迫してしまう場合と、髄核が線維輪を内から外へ押し出すような力が加わることで、神経を圧迫してしまう場合とありますが、どちらも椎間板の変性によっておきる神経症状です。
また、喫煙も原因の一つと分かってきています。
そのほか、症状を長引かせてしまう要因として、日常の満足度・自己肯定感の低下や、不安・ストレスも影響してくることが分かってきています。
腰部椎間板ヘルニアの症状
腰や臀部に痛みが出たり、下肢にしびれや痛みが出る場合があります。
多くが片側性(どちらか一方の足や臀部に症状が出る状態)の場合が多いですが、両方の足に同じように症状が出る場合(両側性)もあります。
『両足の裏側にしびれが出る』
『歩いていると尿が出そうになる』
『臀部にしびれやほてりを感じる』
そのような症状は、少し危険度の高いヘルニアの症状で、進行度のあるタイプの場合が高いです。その症状が1週間程度続く場合は専門医や整形外科の受診がすすめられます。
片側性の場合は、周辺の筋や軟部組織の状態を改善することにより症状の軽減、日常生活動作の向上が期待できます。
腰部椎間板ヘルニアの治療
昔の違い最近の治療では、手術を伴わない保存療法が主流となっています。
自身の免疫機能が異物と判断し食べてしまうため、約6か月前後で自然に消失することが分かってきた為です。
また、成人でヘルニアを持っている人と持っていない人では、持っている人の方が多いと言われています。
ヘルニアを持っていても無症状の方は多くいるようです。
ですので、『ヘルニアが起きる=痛みやしびれなどの症状が出る』 の公式は違うことも分かってきています。
研究者の方の研究結果では、腰痛全体に占める椎間板ヘルニアの割合は3%前後というデータもあります。
より詳細にすると、
椎間板ヘルニアで突出した髄核が
↓
近くの神経を圧迫してしまい
↓
その神経が担当するエリアの部位に症状が現れ
↓
日々の充足度やストレスなどにより長引いてしまう
上記が、症状が現れる場合の椎間板ヘルニアの機序の大半です。
そうすると治療Pointは、
〇突き出した髄核を少しでも小さくする
〇神経の圧迫を減らすor 無くす
〇日々の生活を楽しむように
と見えてきます。
当院では、運動やストレッチのような動きを伴う施術の中で、髄核の突き出し部分と神経圧迫の減少を狙っていきます。
また、問診時や施術中の会話から推測される日々の生活へのアドバイスや、姿勢の指導・セルフケアなど、院外でも改善できるよう努めており多くの患者様に喜んでいただいております。
また、喫煙もヘルニアになる要因ですが、1日10本吸うと発症の確率が吸わない方と比べ20%上昇するといわれています。
成分のニコチンに血管の収縮作用があるため、椎間板周囲の毛細血管の数にも影響することが分かってきており、十分な酸素や栄養が届けられなくなると、椎間板の本来持つ弾力の維持が困難となり変形してしまうそうです。
やはりタバコは害になることの方が多いですね、気をつけましょう。
また、左右に偏った姿勢やバランスのまま長時間過ごしたり、過ごしていると椎間板に負担がかかり、椎間板のおんなじ場所に負担がかかって髄核が飛び出してヘルニアになります。
痛み止めや治療をしてもなかなか良くならないという方は多いと思います。実際に患部周囲が緩んだりすると一時は楽になるのですが、バランスが偏ったままだったり、椎間板に同じように負をかけ続けていると少しすると再び痛みは戻ってきてしまいます。
これを打破していくためには姿勢などの全体的なものを整えていく必要があります。
当院ではまず症状へもアプローチをしながら全体的な姿勢だったりバランスにもアプローチしていきます。
また日常生活でのアドバイスなどもしっかりさせていただくのでシビレや痛みがなくなった、楽になったという方が多いです。
腰椎椎間板ヘルニアのセルフケア
突出した髄核が引っ込む方向に圧迫をかけるストレッチです。
うつぶせの状態で腕の力を使い上半身だけ反りかえるような動きです。
症状が出ている側(例えば右の腰や足に症状があれば右側)の腰部に側屈を加えてあげるとなお効果的です。
気持ちの良いストレッチが効いている程度の角度で静止し、1~2分程度その状態を保ちます。
1回2セット程度で行うようにし、起床時や入浴後、座位での姿勢が長く続いた後などに行うようにしてください。