胸郭出口症候群とは?
胸郭出口症候群という症状があります。腕の痺れや肩、腕、肩甲骨の周りに痛みが出ることを言います。また痺れ感だけでなく、手の握力低下や細かい作業などがしにくくなったりすることもあります。また鎖骨の下の動脈が圧迫されると腕への血流が悪くなり、白っぽくなり痛みが生じ、静脈が圧迫されると青紫っぽくなります。
そもそも胸郭出口症候群とは?
腕や腕の付け根の肩甲骨周りを支配している神経は腕神経叢と鎖骨の下を通る鎖骨下動脈は、1:首の前斜角筋・中斜角筋の間、2:鎖骨と第肋骨の間、3:小胸筋と肩甲骨烏口突起停止部の後方を通過するのですが、それらの部分で圧迫されたりする可能性があり、それらをまとめて胸郭出口症候群と言います。頸肋などがあれば原因として考えられます。
なで肩の方や、重たいものを運ぶことが多い方で先ほどの症状があれば、胸郭出口症候群が疑われます。症状が軽いうちは保存療法が取られますが、頚肋や症状が重たい場合は手術が行われることもあるようです。
余談ですが、なで肩と一緒によく使われるのが、いかり肩というのがあります。この2つの肩はそれぞれ異なるものですが、リュックやカバンなどを肩にかけたときにしっくりくるほうとずり落ちるほうがある場合、しっくりくるほうはいかり肩でずり落ちる方はなで肩になっている可能性があります。なで肩といかり肩は緊張している筋肉や弱っている筋肉が違うのでそれぞれにアプローチをかけていく必要があります。
なで肩や重たいものよく運んでいると姿勢が崩れてきます。猫背姿勢や脊柱や骨盤など身体が歪んだ状態でいると先ほどの1,2,3の部分で圧迫を受けやすい状態になります。さらに運動習慣などがないと仕事や長時間の同じ姿勢で崩れた歪みや姿勢に加えて、筋力が落ちることによる負担も増えてよりリスクは高くなってしまいます。
当院では、緊張している筋肉や弱っている筋肉、生活の中での注意点や自宅での運動やケアをお伝えしながら、全身の歪みや姿勢を整えて根本的な原因も探して、よりよくなりやすい環境を作りながら予防も行っていきます。症状でお困りの方、根本の原因から一緒に良くしていきましょう。